G-9RQD6QXHG0 物流業界に若者が来ない理由は?現役ドライバーが明かす報酬のリアルと根性論
受け取りのヒント
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【そのボタン、現場に繋がっています】第1話:「若者が来ない」本当の理由。まず見直すべき報酬のリアル

玄関先で若い配達員が荷物を抱えながら、受け取り側の女性から冷たいお茶を受け取っている、やわらかい雰囲気のアイキャッチ画像。左側には「『若者が来ない』本当の理由 まず見直すべき報酬のリアル」というタイトルが大きく入り、受け取り側の小さな思いやりと、物流を支える現場のリアルをやさしく伝えている。
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国や政治のニュースを見ていると、「物流業界に若者が来ない」「働く人が中年世代ばかりで高齢化している」なんて深刻そうな顔で言われているのをよく耳にしませんか?

それを聞くと、世間の皆さんは「今の若い子は、汗をかいて車を運転したり、重い荷物を運んだりする大変な仕事が嫌いなのかなぁ」なんて思ってしまうかもしれませんよね。

でも、現役のドライバーとしてハッキリ言威せてください。彼らは、運転や配達そのものを嫌っているわけでは決してありません。

今の若い世代は、理不尽なことに対して「それはおかしい」と感じたとき、昔のように黙って飲み込むだけではなく、自分の感覚を大切にできる人が増えているように感じます。これは決して甘さではなく、とても健全な感覚だと思います。

一方で、いまの物流現場の空気はどうでしょうか。 実は未だに、前時代的な「昭和の根性論」や「気合いで乗り切れ!」という理不尽な体制が色濃く残っています。

このギャップがあるからこそ、新しく柔軟な感覚を持った若者が現場に一歩足を踏み入れた瞬間に「なんだこれ……」「割に合わなすぎる」と見限って離れてしまうのは、ある意味で当然の現状なんですよね。

🟢 現場を支える中年世代と、名ばかりの「自由」

じゃあ、なぜそんな環境で今の現場が回っているのかというと、昭和の泥臭いやり方を肌で知っていて、理不尽な環境にも「まぁ、仕事だしな……」と耐えられてしまう中年世代が、身を削って現場を支え続けているからです。でも、これって裏を返せば、次の世代が育たないとても歪な構造なんですよね。

さらに切ないのが、彼らの多くが名目的には「個人事業主」として契約しているという点です。

「個人事業主なら、自分のペースで自由に働けて稼げるんでしょう?」

そう思われがちですが、実際は大手の非常に厳しいルールや、ガチガチに縛られたシステムに翻弄されていて、自分たちの裁量で動ける自由度は驚くほど低いというのが矛盾した現実です。

もちろん、この古いシステムや構造を一気にすべて変えるなんて、国であっても不可能です。それなら、まず真っ先に手を付けるべき最優先の解決策は、とてもシンプル。「頑張って走っているドライバーの報酬(単価)を、今すぐちゃんと上げてあげること」。これに尽きます。

🟢 現場のリアル:お茶1本に負ける、切なすぎる単価の数字

ここで、私たちが毎日走っている現場の、あまりにも切ないリアルな数字のお話をさせてください。

配達の途中、たまたま留守にしてしまっていたお客様や、いつも親切にしてくださるお客様から、「いつもご苦労様!これ、暑い中大変だけど飲んでね」と、冷えたペットボトルのお茶を1本手渡していただけることがあります。

そのお気持ちは本当に、涙が出るほど嬉しいですし、過酷な1日を走り抜く最大のエネルギーになります。

外からは見えにくいですが、私たちドライバーは常に事故のリスクと隣り合わせで街を走り、1分1秒を削りながら皆さんの玄関まで荷物を届けています。それなのに、そのペットボトルを握りしめながら、頭の片隅にはある切ない「数字の逆転現象」がよぎっているのです。

「お客様が優しさでくれたこのお茶1本(約150円)のほうが、自分が今、汗だくになって荷物を1個配って得る単価よりも、はるかに高いんだよな……」

私たちが必死に荷物を運び、皆さんの玄関先まで届けて得られる1個あたりの報酬は、皆さんがコンビニや自動販売機で何気なく買っているお茶1本の値段にすら届かないことがザラにあります。

料金を払っているから、ボタンをポチッとしたから、当たり前に届く。その当たり前のインフラのいちばん最後の現場では、お茶1本の価値にも届かないような報酬で、理不尽な根性論に耐えながら走っている生身の人間がいるという現実を、どうかほんの少しだけでも世の中に知っておいてほしいのです。

まとめ:これからの物流を、若者が夢を持てる場所に

ネット通販はとても便利で、これからの未来もきっと無くてはならないものです。だからこそ、その未来を担う若い世代が「宅配ドライバーって、頑張った分だけしっかり稼げて、カッコいい仕事だな!」と、夢を持って入ってこられる業界にしていかなければなりません。

過剰なサービスや自己犠牲の根性論に頼るフェーズは、もう限界を超えています。

次にお荷物を受け取るとき、もしやってきたドライバーが少し若いスタッフだったら、「いつもありがとう」の一言と一緒に、彼らがこれから進む物流の未来を優しく見守っていただけたら嬉しいです。その小さな理解が、巡り巡って、日本の大切なインフラを維持する力に変わっていきます。

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橘 ユウト
橘 ユウト
AIと現場から物流を再設計する配達員|橘ユウト
現役ラストワンマイル配達員「橘ユウト」と、物流を観察するAIロボット「ロジー」で運営するブログ。 現場の視点とAIの視点から、日本の配達の「当たり前」を少しだけ見直しています。
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